起業(個人事業主&合同会社&株式会社)

1 独立・起業するには

先ず、事業を開始するには、「個人事業主」「法人」のいづれかを選択することになります。

或は、「事業引継ぎ」という方法もあります。 最近の働き方改革で、副業系サラリーマン(フリーランス)も市民権を持つようになってきました。

一方、
「法人」には幾つかありますが、「合同会社」「株式会社」が一般的です。

それぞれにメリット・デメリットがありますが、リスクを最小限にする意識が末永く事業継続していく上で良法です。

人を雇ったり、固定資産を借入金で購入すると、定常的に経費が発生するので、収入確保が待ったなしになります

 

個人事業主 合同会社 株式会社
開業手続き 開業届(一か月以内)

 

合同会社設立登記申請(6つの基本事項決定)
①商号
②事業目的
③本店所在地
④資本金の額
⑤社員構成
⑥事業年度定款作成印鑑(代表実印、銀行印、会社角印)の作成と登録資本金払込
Ⅰ定款認証
Ⅱ資本金払い込みⅢ設立登記
①設立登記申請書
②登録免許税台紙
③定款
④発起人決定書
⑤代表取締役選定決議書
⑥払込み証する書
⑦取締役印鑑証明
⑧就任承諾書(他に)会社実印届会社の「印鑑証明書」と「登記事項証明書」取得し登記完了登記後(法人口座開設/健康保険届出/税金関連届出/労働保険・雇用保険届出
資金 準備費用のみ 登録税10万
電子定款なら6万円(+経費)
登録税15万
資本金  1円  1円
その他:節税 青色承認申告書同時提出で最大65万円の特別控除  メリット  メリット
その他:保険 社保強制加入 社保強制加入
その他 必要により

給与支払事務所開設届や消費税課税事業者選択届など

   
かかる税金 株式会社と同じ  法人税、復興特別法人税、法人住民税、法人事業税、消費税、印紙税、登録免許税、所得税、固定資産税、自動車関連税
経理・事務 比較的簡単 本格的 本格的

 

■採用・・・労働関連法の知識

■ビジネス開始
ビジネスプラン作成資金確保会社登記(不動産取得か賃貸)販売ルート開拓仕入れ・諸必要品の外部発注人の雇用商品・製品・サービスの完成サービス開始・・・・・諸問題・課題の発生と対応事業継続

■ビジネスプラン(事業計画)の作成
・事業概要
・サービス内容
・参入市場のマーケッティング
・強みと弱み(競合分析)
・商品・製品・サービスの詳細
・資金計画
・開業場所・立地・WEB等の展開
・決済手続き(現金/カード/pAY)

 

個人事業主の確定申告について

1年間の儲けが確定したら、税金を納める手続きを税務署にすることを確定申告といいます。

計算方法は、

【(年間収入)-(経費)-(控除)】× 所得税率 

 

今はネットで必要なデータを入れるだけで自動計算です。

 

個人事業主の多くはフリーランス、

次の場合に注意が必要です。

 

フリーランスのタイプ別

1)副業系すきまワーカー
2)複数系パラレルワーカー
3)自由業のフリーワーカー
4)自営業系独立オーナー

副業系すきまワーカーはおよそ460万人。どこかの企業に属する社員(広義のフリーランス)は、20万円を超える副業所得があれば「確定申告」します。(雑所得=副業収入ー副業経費)

①サラリーマンの妻の場合   ・・夫の扶養で所得税ゼロとなる条件は、
38万円(配偶者控除)+65万円(給与所得控除)≧妻収入
②妻が(個人事業主:フリーランス)の場合
38万円(配偶者控除)+必要経費+65万円(青色申告特別控除最大≧妻稼ぎ

注意!! 住民税の場合は38万円以下が扶養になる条件

雑所得の例としては

→ネットオークション、フリーマーケット、ビットコインなどのほか、講演料、執筆料、FXなど9つの分類があります。なお、株の売却収入は譲渡所得、サラリーマンのアルバイトは給与所得になります。

個人事業主と健康保険&年金

個人事業主の「健康保険」について

1)健康保険は各健康保険事業者が運営主体となっており、基準がそれぞれ少しですが違うので注意です。
・多くは、配偶者が個人事業主となれば収入に関係なく「扶養に入れません」
・失業手当を含み、年間収入見込みが130万円以内なら「扶養」となる保険事業者もあります。
2)個人事業主が単独で健康保険にはいる場合の選択肢
次の4つがあります。
①国民健康保険
②各業種別にある各健康保険組合
③退社前の健康保険組合継続(ただし2年のみで途中脱退不可)
④配偶者や両親の扶養家族に入る(上記1のケース)

個人事業主の「年金」について

1)個人事業主が入れる年金は「国民年金」と上乗せの「付加年金」と「国民年金基金」があります。さらに「確定拠出年金」もあります。
2)国民年金保険料
一律16,410円(2019年度)、付加保険料は400円で2年で元が取れるようになっています。

個人事業主が人を雇った場合

社会保険料の事業主負担がかなり出ますので注意しておく必要があります。
① 健康保険と厚生年金(5名以上雇用の場合、会社1/2負担)
② 労災保険(1名から、会社全額負担)
③ 雇用保険(1名から、会社が約63%負担)

個人事業主での起業

開業:「開業届」を税務署に届けるのみ
〇屋号付きの銀行口座(必要ならば)
〇青色申告承認申請書(白色申告選択なら不要)
経費:「勘定科目」(確定申告書)に記するもの
〇個人事業主自身の給料や福利厚生、年金、保険料
〇青色事業専従者給与を届けていない親族への支払い    〇パソコンなど10万円を超える資産は「減価償却費」
〇裏付けのない経費は付加  (1)税 (2)荷造運賃 (3)水道光熱費 (4)旅費交通費 (5)通信費 (6)広告宣伝費・印刷費 (7)交際費 (8)保険料 (9)修繕費 (10)消耗品費 (11)減価償却費 (12)福利厚生費 (13)従業員給料、専従者給与(家族など) (14)外注費 (15)雑費 (16)その他  ]

以上、「経費」と「プライベート」は「家事按分」する。   (自動車、通信費、水道光熱費。家賃など)

確定申告が必要な場合:

①所得額ー所得控除>0の場合が課税額で申告

②サラリーマンの副業

副業所得が20万円以上になる場合

 

 

起業に関する情報アラカルト

〇女性起業家に役立つ情報 →01ゼロイチ
主なポイントとしては次のとおり

1)女性が起業の際のポイント
〇家族の理解、オフィスの選び方(シェアオフィスが良)
〇初期投資の少ないビジネスの勧め
①インターネット(アフィリエイト、せどり、ドロップシッピング、オンラインショップ)
②サロンビジネス(ネイリスト、エスティシャンなど)

2)助成金・補助金・融資  

【補助金】

①最大200万円補助の経済産業省「創業促進補助金」      → 創業・第二創業促進補助金

②小規模事業者限定上限50万円、公募審査融資    → 日本商工会議所・小規模事業者持続化補助金

【助成金 (起業後に事業拡大で従業員を雇う時など)】

①厚生労働省の雇用助成金→ 特定求職者雇用開発助成金
②65歳以上の離職者をハローワークの紹介で1年以上
→ 高年齢者雇用開発特別奨励金
③自ら起業・創業し中高年齢者を雇う
→ 生涯現役起業支援コース【生涯現役起業支援助成金】

【融資 】

①日本政策金融公庫の無担保・無保証人融資(3000万円)
新創業融資制度
②信用金庫・信用組合
信用保証協会の保証付融資が現実的
(失敗時にはリカバリー不能、よほど困った時に限る)

3)地方自治体の支援 (女性向けに特化支援)
→東京都、埼玉県、横浜市など

 

中小企業・個人事業の許認可が必要な業種

開業にあたって「許認可」が必要な事業があります。

☞参考:外部WEB

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法人成のメリット・デメリット

株式会社ハンコヤドットコム「お役所手続き事典」から引用
➡参考https://www.hankoya.com/yakusho/houjinnari.html

個人で商売している人が会社を興すことを「法人成」というそうです。