働き方改革に関する情報

働き方改革とは (・・?

全体像】

多様な働き方を可能にして、少子高齢化時代の様々な課題を克服し、
一億総活躍社会を実現しようとする改革で、「働き手を増やし」、「
生産性の向上」と更には「出生率の向上」を図ることです。

 

【働き方改革の具体的な内容

(1)長時間労働の是正
(2)非正規従業員の処遇改善(格差の是正)
(3)最低賃金の引き上げ(生産性向上が前提)
(4)柔軟な働き方がしやすいダイバーシティ環境(副業、テレワークなど)
・病気を抱えている人や障害者が働ける
・子育てや介護をしている人が働ける
・外国人材の受け入れ
(5)高齢者の就業促進
(6)再就職・人材の育成
などがあります。

→詳しくは、厚生労働省ホームページ

 

成功のツボ

働き方改革では、働き手の多様なニーズに企業が合わすこと。
そのために必要な法整備をしたということになります。

企業側では、受け身ではなく、積極的に取り組んで後手に回らない
ことが成功のツボになります。

1)法令順守
「年次有給休暇の消化義務」
「残業時間制限順守」
「同一賃金、同一労働賃金ガイドライン」による判断基準
>手当、福利厚生、教育訓練、安全管理等への給付措置の実行
(基本給、賞与、役職手当は問題とならない)
>待遇差には説明義務

2)積極的対応
「無駄な残業の排除」
「業務の適正配分」
「不必要な書類作成の簡素化」
「高齢者の生きがいと上手い活用」など

ワークバランスを上手くとりながら、最終的には「生産性の向上」
 に繋げるという目標を達成するために、考え実行することが大切
 でしょう。

【参考記事】

・働き方改革で業績をV字回復した企業の話題、橋下徹氏がTVで語る

・「働き方改革で過重労働解消」はどのように進めるのか

・平成29年度「過労死等防止対策白書」(厚生労働省)の重点業種とは

 

具体的施策と大事な問題

「働き方改革」をもう少し個別にみると次のようになっています。

(1)長時間労働の是正では

➡年間5日の年休付与の義務付け
➡フレックスタイム制の拡充
➡残業時間の上限規制、月60時間を超える残業の割増賃金率を引き上げる
➡高度プロフェッショナル制度の創設

などなど、

懸念材料としては、サービス残業の増加や労働費の急上昇による経営の圧迫などがささやかれています。

一方で、正規残業とサービス残業を自己管理する意識が高まり、単に「労働=賃金」という側面と、「労働の成果=処遇改善(報酬)」という側面のセルフコントロールが行われるようになると、一段たかい視点から仕事を評価することができるとの専門家の意見があります。


 

(2)雇用格差の是正では

➡有期雇用、派遣社員、パートタイムなど非正規雇用者の処遇改善の確保、さらにそれを見守るように「行政ADR」という、行政が裁判をせずに紛争解決するという制度もできました。

雇用形態にかかわらず同じ処遇となれば、社員一人一人の意識、能力向上への取り組みも要求されるでしょう。

一方で、経営者は、一人ひとりの働き方がいい方向に変わるかどうかで、死活問題となりかねません。これまで以上に1人ひとりと向き合う必要が出るとしたら、肝心の経営重要課題に全力を傾けられなくなる、懸念も大きくなります。

中小企業にとって切実な人手不足ですが、「猫の手」でも誰でもいいということはないですから、ここは経営者にとって正念場となるでしょう。