7つの習慣 コヴィー博士
第1,2,3の習慣は、受け身で流されやすい未熟な存在から、しっかりと自己確立した自己コントロールができる、強い獅子へ変える習慣です。(私的成功)
第4,5,6の習慣は、(私的成功)の後達成できるもので、全てを受け止め、周囲からも理解され認められる存在へ変わる習慣です。(公的成功)
第7の習慣は、変化に対応するため、常に自己研鑽することを習慣とすることが大切と説きます。
では、7つの習慣を以下にまとめます。
第1の習慣 主体性を発揮する
周囲の変化(刺激)にそのまま反応するのではなく、喜怒哀楽の感情を含めどう対応するかは、私の手の内にある。この逆境に流されない習慣が主体性です。
コヴィー博士は、子どもや大人になっても子どもである人(受験に失敗する人、仕事で同期に負けてしまう人)の行動を研究して「変化(刺激)に追い立てられて行動する」という行動パターンを発見しました。
刺激に追い立てられて行動するのではなく、その前にワンクッション置いて判断するのが上手くいくコツ
(例)時間が無い → 前の晩にやれば忘れ物や遅刻を防げる。→ 前の晩に支度する
相手の意見(反論)に感情的な反応をせず、適切な応答を主体的に選択する習慣をつけることです。
第2の習慣 目的をもって始める(終わりを思い描くことから始める)
天国に行くときに自分の人生を振り返ってどのように意味づけしたいかをまず決める事と説いています。
【これが最も重要な習慣:個人でも会社でも、ミッションステートメントを書く事がすべてのベースである】
コヴィー博士は、子どもや物事に失敗する大人を観察し「無計画に行動する」という行動パターンを発見しました。
「いつ~する」というミッションステートメントから逆算して目的を設定していくことが最も大事です。
【ミッション(自身の人生に生きる力を与えてくれる)の見つけ方】
自分にとって何が大切かを書き出す。 そうすれば、この中に最も重要な事を見つけ出すことができます。
第3の習慣 最優先事項を優先する(優先順位の法則)
《緊急かつ重要》 (5)その日のうちに片づけるべき職場の重要な課題をこなす。
《緊急だが重要でない》 (3)洗濯機を回す あるいは 翌朝の服装や荷物を準備
《緊急でないが重要》 (4)のちのち使いそうな書類の整理をしておく。
これについてコヴィー博士は《緊急でないが重要なこと》を最優先にしなさいと語ります。
第4の習慣 Win-Winを考える
譲るべきところは譲り、相手を認める「Win-Winの関係」で味方が増える。
傲慢な態度になりそうであれば思いやりを強め、場に流されそうであれば勇気を強め適切な関係性を取り戻す。 勇気と思いやりのバランスをコントロールする。
第5の習慣 理解してから理解される(まず理解に徹し、そして理解される)
「主体的に選択できないこと」(第1の習慣)は気にしないで諦める。
相手をコントロールして意識を変えさせ、自分を理解させようなど無駄な努力は初めから諦めるという解決策。その代わりに自分が相手を理解するという、自己でコントロールできることに専念し、間接的に相手の目を自分に向ける。(FBのいいね!)
制御できないことは放棄し、主体的に相手を理解することが、支持を得る近道
第6の習慣 相乗効果を発揮する(シナジーを創り出す)
経営者の取るべき高い視点、自分の意見や感情のみならず、あらゆる意見を包み込み、さらに超越した合意を生み出す、1+1=3以上のシナジーを創出
「異なる意見の共通項で合意するのではなく、飛躍させる弁証法の正反合の止揚」
現在のネット社会では、個人でもある程度の情報収集・発信・連携で成果を上げることができるが、ビジネスの大半は他者との共同作業。「三人よれば文殊の知恵」なる相乗効果
PDCAサイクルも同様の効果を期待するものです。
第7の習慣「刃を研ぐ」〜スキルアップと自己成長〜
時の流れに漫然と過ごさず、最高の状態を保つためには常に自己研鑽が必要です。コヴィー博士は「刃を研ぐ」と表現し、研ぐことの重要性を説いています。
その領域は主に4つあります。
①肉体を研ぎ澄ます
肉体的な疲れは、仕事量のみならず人間関係も少しずつ悪影響があります。 健康管理が大切です。
②知性を研ぎ澄ます
ビジネスマンとして生き残っていくためには「各分野における高度な知識・技術」「パソコンやIT関係の技術」「語学力」を日々身につけていかなければなりません。変化に追従し、常に新しい知識、技術、考え方を取り入れなければ生き残れない
③関係性を研ぎ澄ます
厳しい時代は一見嫌なものですが、スマートに戦えば決して怖いものではなく、むしろ強い人材を育てます。「関係性を研ぎ澄ます」ためには以下の習慣の定期的な見直しが大切でしょう。
・第4の習慣 Win-Winを考える
・第5の習慣 理解してから理解される(まず理解に徹し、そして理解される)
・第6の習慣 相乗効果を発揮する(シナジーを創り出す)
④精神を研ぎ澄ます
優れた大局観、人生観はビジネスでも成功者に。コヴィー博士は「生き、愛し、学び、貢献する」この4つが人の「最高価値」だといいます。「最高価値」を追求すれば、人は必ず成功を収めることができる。文化に触れて育った豊かな心や、学問の知識に触れて育った深く洞察する心です
追加:ニーチェの3態(3段変化)を意識
弱い自分から脱却(第1~3)→強すぎる自我→その制御(第4~6)で程よいバランスがとれます。