先進国で最低といわれる労働生産性の向上ですが、今は日本の喫緊
の大きなテーマでとなっています。なぜなら、GDP拡大に大きく関係
すると見られているからです。
さてさて、
今や身の回りいたるところに「デジタル」環境があので、なおさら
デジタルからアナログへの回帰は、長年創造性を培う場面で説得力
をもって語らてきました。
ところが、
ここにきて再びデジタルが世の中を席捲「デジタル」と「アナログ」
がせめぎ合っています。
さてさて、
「デジタル戦略」
と銘打って、名うてのコンサル会社もセミナーを開催しています。
その主旨は「IT時代にあって、経営判断に求められる制度と速度
が向上している」(船井総研)
つまり「膨大なデータの蓄積とその活用が大事」という訳で、AI
の思考ベースとなる、膨大なデータは物凄く大事という趣旨です。
別の言い方をすると「AIの効果的活用が大事」ということです。
AIが企業の命運を握る時代には膨大なデータを処理し活用する能力、
いわば「デジタル戦略」が中小企業にも必要だと主張しています。
もちろんその通りです。
ただ、じっくり考えておくところもあるようです。
例えば、AIだってファジーな出力に何れ対応していくでしょう。
問題は大企業ではなく、99%を占める中小企業の問題。
これまでも、効率化の目玉として「システム導入」などがオフィス
革命の中心となっておこなわれてきました。
すると、
実際、飛躍的に便利になった反面、余計な作業も増え実際どの程度
効率的になったのかは、あいまいな部分もあった、これは事実です。
人の問題をセットで解決しきってないからです。
難しいのです。
しかし、しかし、
話は「生産性向上」に戻ります。
今や生産性向上については「待ったなし」です。ついて
いけない中小企業は存続すら怪しくなってくるほど、事態は切羽詰
まっています。
ですから、
働き方改革で、ITの効果的導入は必要で、かつ絶対に成功させなけ
ればなりません。
船井総研の唱える「デジタル戦略」とは、最適なITと業務運営(人)
のマンマシンシステムに、最適解をもたらすにはどうしたらいいか、
という課題を突き付けられます。
とにかく
それだけグローバルな競争の中で企業が発展存続していくには、
大変厳しく、対応が急がれる状況に日本企業が置かれていることは
間違いありません。
といっても、
創造性の元となる「アナログ思考」を停止していては、破壊的なイ
ノベーションを生み出すベース自体が失われてしまう恐れもありま
す。
「デジタルとアナログは車の両輪」
デジタル勝負だけでは、ちょっとそこらの大企業でも、GAFAなどの
巨大企業には太刀打ちできないことを肝に銘じておくとしたら、中小
企業などはもっと「アナログ」も大事にしておきたいものです。